介護現場において、より高品質な介護サービスを提供するために実践的な技術と知識の習得を目的とした研修です。実務者研修を修了することで、介護スタッフとして働くうえで不可欠な介護過程の展開などについて学べます。また認知症に関する知識も深めることができます。そして、初任者研修・実務者研修は「介護福祉士として必要な知識及び技能を修得するための研修」として位置づけられており、実務者研修を修了しなければ介護福祉士の受験資格が得られません。
実務者研修を受けることによって、将来介護福祉士の資格取得に向けた土台を固めることができます。またサービス提供責任者などの管理職にも就くことができるようになるので、キャリアアップへの近道にもなります。実務者研修の中には、医療的ケアの実習も含まれており、たん吸引や経管栄養に関する介護にも携われるなど仕事の幅が広がります。それと同時に、給与待遇が若干良くなるほか、転職でも強みがあるというメリットがあります。
実務者研修は、20科目450時間のカリキュラムと医療的ケア科目で数時間の実地演習を受講する必要があります。初任者研修修了者や、旧資格であるホームヘルパー保有者は免除科目もあるので受講時間が変わります。こういった理由から、実務者研修を受講する場合には、修了した研修の有無によって費用が変わります。初任者研修未受講者の場合は、12万円代、初任者研修修了者の場合は9万円程度となります。教育訓練給付金対象講座を受講したり、企業が経費を負担してくれたりする場所で受講することも一案です。
実務者研修講座を選ぶ場合は、自分が学習しやすいテキストやweb講座を選ぶことが大切です。長丁場の研修期間となりますので、わかりにくいテキストは学習のポイントがつかめませんし、モチベーションにも関わります。また、必修であるスクーリングを受け入れ先の問題もありますので、できる限り「勉強のしやすさ」を優先させることをおすすめします。講座修了生の実績が高いところ、実務者研修終了後の就職サポートなどがしっかりしているところも視野に入れましょう。
実務者研修修了者は介護業界でも「エキスパート」として重宝されます。転職をもくろんだ場合も「実務者研修修了証」と実務経験さえあれば、給与UPも夢ではありません。
実務者研修を修了すれば、サービス提供責任者として管理職になれるチャンスが生まれます。管理職として仕事をすることも視野に入ります。介護職として大成したい人にはおすすめです。
介護福祉士の国家資格チャレンジは、実務者研修修了が前提となっています。国家資格を取得することで、さらに介護のエキスパートとしてステップアップが期待できます。